道路を歩いていたら
通り過ぎる車の窓からトゲ付き鉄球が投げ捨てられ
ボクの頭にめり込んでしまった
めり込んだ鉄球が取れた所を鏡で見ると
その部分が窪んで赤く血に濡れていたのだ
こうしてボクは人間ではなくなったのだ
同族を増やすために
ボクは夜な夜な街をうろついて
道を歩く人の頭にその鉄球を叩き付けるのだ
頭がひしゃげて
なんとも滑稽な姿だ
頭が潰れた人間は
ひょこひょこ千鳥足で歩いて
そのうち血を吐いて死ぬのだ
…この男もだめだった…
ボクは今日も同族を探して
夜の街をうろつき回るのだ