石板24



道路を歩いていたら
通り過ぎる車の窓からトゲ付き鉄球が投げ捨てられ
ボクの頭にめり込んでしまった
めり込んだ鉄球が取れた所を鏡で見ると
その部分が窪んで赤く血に濡れていたのだ

こうしてボクは人間ではなくなったのだ

同族を増やすために
ボクは夜な夜な街をうろついて
道を歩く人の頭にその鉄球を叩き付けるのだ

頭がひしゃげて
なんとも滑稽な姿だ

頭が潰れた人間は
ひょこひょこ千鳥足で歩いて
そのうち血を吐いて死ぬのだ

…この男もだめだった…

ボクは今日も同族を探して
夜の街をうろつき回るのだ


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菅井 清風(k-sugai@hoffman.cc.sophia.ac.jp)