朝から晩まで 少女と二人でシーソーを漕ぐ
少女が上にあがると 彼女はヘラヘラと阿呆のように笑う 僕が上にあがると 僕もヘラヘラと阿呆のように笑う
ここは廃墟のど真ん中なので 通りがかりの親子が僕らを怪訝な目で見ることもない だからどこまでも大胆になれる
生温い放射能入りのスコールに濡れながら 少女と二人でシーソーを漕ぐ 髪がべったりと頬に張り付いてもなお彼女は笑う 濡れて透けたブラウスを気にも留めずに
だから僕も笑う