圧縮表層構造 22



それは小さな出来事
本当に小さな出来事

星空から雷撃は落ちて
ぼくと母はハリウッド映画のように家から脱出した

両眼の震えが止まらない
尻餅をついた雪の上はこんなに冷たいのに

消しても消しても火は蘇り
不死鳥の家のモグラたたきは続く
黒煙はリビングデッド
その生命力は見る者に不屈の精神をもたらすという

悪意によって葬られた我が家を
ぼくらは呆然とした顔で見上げ

夜明けはまだ遠く
丑三つの天を高く焦がす炎が
まるで巨大な敗北の旗のようで
ぼくはぐっと唇を噛む


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菅井 清風(k-sugai@hoffman.cc.sophia.ac.jp)
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